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CREATIVE PLATFORM OITA

supported by BEPPU PROJECT

事例紹介

2019.05.23

開館10周年を機に親子をターゲットにした新しい大分土産としてUVジェルを開発『大分香りの博物館』

『大分香りの博物館』は、株式会社 ビームスと別府市のコラボレーション事業『BEAMS EYE on BEPPU』に参加し、小さな子どもを持つ親をターゲットとしたオリジナルUVジェルを開発しました。同館の開館10周年を記念したこの商品は、ビームスからのアドバイスのもと、グラフィックデザイナーの安部芽衣さんがパッケージを手掛け完成しました。
今回は、同館の参与・調香師の廣瀬孝博さんに取組の経緯とその成果について伺いました。

 

 

別府市にある『大分香りの博物館』は、学校法人 別府大学の創立100周年事業として2007年11月に開館しました。大分県から貸与された、旧『大分香りの森博物館』の収蔵品約3,600点を展示するほか、オリジナル香水の調香体験などができ、観光から教育・研究まで、幅広いニーズに応える「マルチ対応型ミュージアム」を目指しています。香りをテーマにした常設の博物館は全国的にも珍しく、大分県と静岡県の2県にしかない貴重な施設だそうです。

 

 

『大分香りの博物館』の廣瀬さんに、『BEAMS EYE on BEPPU』に申し込んだ経緯をお聞きしました。
「過去に開館5周年記念で、かぼすの香りの香水を開発しました。2017年、10周年を迎えるにあたり、かぼすの香りの商品ラインナップを拡充するため、ハンドクリームと練り香水を作りましたが、さらにもう1品展開しようという話になったんです。そこで、当館には家族連れのお客様も多いことから、親子で使えるような商品が作れないかという意見が出て、かぼすの香りのUVジェルというアイデアが生まれました。その後、偶然『BEAMS EYE on BEPPU』の存在を知り、販路も広がるのではと期待し、応募しました」と廣瀬さんは話します。

 

『BEAMS EYE on BEPPU』は2016年度にスタートし、商品開発事業は2017年度より開始しました。NPO法人 BEPPU PROJECTがコーディネートし、これからの別府のスタンダードになるような「あたらしいみやげもの」の開発を目指しています。これまでに別府市の26事業者が参加しました。参加事業者は3回にわたる開発会で商品を発表し、その都度ビームスのバイヤーからアドバイスを受け、試作を重ねながらブラッシュアップしていきます。
この事業を活用し、商品が生みだされた経緯を廣瀬さんに伺いました。

 

「応募当初は、UVジェルというアイデアのみでしたが、ビームスのバイヤーから商品に“別府らしさ、大分らしさ”が必要だと言われました。かぼすの香りが特徴ということは決まっていたのですが、それだけでは弱いと指摘を受け、UVジェルに別府の温泉水を配合することになりました。また、特にダメ出しを受けたのはパッケージデザインです。この商品の特徴をひと目でわかるよう表現するということが大きな課題でした」

 

パッケージを改良するため、廣瀬さんは『クリエイティブ相談室』を活用し、日出町を拠点に活動するグラフィックデザイナー安部芽衣さんにデザインを依頼します。安部さんのインタビューはこちらをご覧ください。

 

 

「この商品には特徴がいくつかあって、それをパッケージにどう落とし込むか非常に悩みました。たとえば、虫除けの効果が期待できるアロマを配合しているのですが、その効能を文章で明記してはいけないんです。そこで、安部さんは虫が逃げているイラストで表現することを提案してくれました。そのほかにも、こちらの要望を汲み取って、いろんな工夫をしていただきました」と廣瀬さん。

 

こうして完成した商品は、2019年2月、新宿にある『ビームス ジャパン』での、『BEAMS EYE on BEPPU』の催事で発売をスタートしました。また、同月の『CREATIVE PLATFORM OITA 報告会』でも展示販売をおこない、新たな販路を開拓できたといいます。
「報告会のブースにお越しくださった大分県立美術館のミュージアムショップの店長に、商品のパッケージデザインを気に入っていただき、ミュージアムショップでの販売が決まりました。その後も販路が順調に増えています」と語ります。

 

2月21日・22日に開催された『CREATIVE PLATFORM OITA 報告会』での様子

 

最後に、これからクリエイターとの協働を検討している企業へのメッセージを伺いました。
「私は前職では調香師として香りを作る仕事をしていて、どちらかというとクリエイター側の立場だったんです。今回初めて立場が逆になって、餅は餅屋だなと思いました。商品開発やデザインは自分たちだけでやってしまうと発想が固まってしまう。殻を破るためにも、外部と協働し、違った視点で意見をもらえることは大事だと思います」

 

 

『大分香りの博物館』は、『BEAMS EYE on BEPPU』への参加がきっかけとなり、パッケージデザインの課題に目を向け、デザイナーと協働しました。その結果、『大分香りの博物館』以外の販路開拓に繋がる商品が誕生しました。
この協働事業の成果が、今後どのように発展していくのか、『大分香りの博物館』の取組に引き続き注目したいと思います。

 

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大分香りの博物館
〒874-0915 大分県別府市北石垣48-1
電話:0977-27-7272

安部芽衣さん http://creativeoita.jp/features/kamegraphics/
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