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CREATIVE PLATFORM OITA

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事例紹介

2020.10.01

Webサイトをリニューアルし、個人客・インバウンドに向けて観光施設の魅力を発信

中津市にある『耶馬渓観光開発 株式会社』は、山国川流域に岩峰群が広がる景勝地・耶馬渓で、飲食店と土産物店の2店舗を経営しています。店舗のWebサイトをリニューアルするにあたり、同じ地域を拠点に活動するアートディレクター福田まやさんと協働しました。相談者の古園智大さんは、2018年度にも別の法人の代表として『クリエイティブ相談室』を活用したことがあります。古園さんに、再び相談室を活用した経緯や協働のプロセスについて伺いました。

 

『レストハウス洞門』の外観

 

1959年創業の『耶馬渓観光開発 株式会社』は、耶馬渓のなかでも屈指の名勝とされる『競秀峰』を一望できる『レストハウス洞門』を営業しています。1度に500名程度まで対応できる規模で、個人から団体まで観光客を対象に食事や土産を提供するほか、会席・仕出し・弁当・精肉販売・実演販売などもおこなっています。また、山国川を挟んだ向かい側に位置する『甘味処 禅海茶屋』は、2016年の日本新三景選定100周年を記念してオープン。古材をふんだんに使用した落ち着いた空間で、和菓子や地元食材を使った軽食などを楽しめます。

 

これらの店舗運営に、古園さんはどのような課題を抱えていたのでしょうか。

「旅行形態が変化し、団体客が減り個人の観光客が増えています。旧Webサイトは、団体向けの情報が多く、求められている情報をしっかりと伝えられていないと感じていました」

さらに10年以上前に制作した旧Webサイトは、機能的、構造的な問題もありました。外国人旅行客の増加やスマートフォンで情報を得る顧客層が主流となる一方で、スマホ対応や多言語対応ができていない状態でした。

また、同社は観光情報や商品に特化した複数のWebサイトを運営していました。旧サイトでは、メインのWebサイトに貼られたリンクバナーから、個別のサイトに移動しなければ情報が得られないという複雑な構造もアクセスの妨げになっていました。古園さんは、「せっかくサイトを見ていただいても、情報にたどり着けないお客様も多かったのではないでしょうか」と振り返ります。

 

そこで、古園さんは2019年9月に『クリエイティブ相談室』を訪れ、Webサイトのリニューアルについて相談。アートディレクター福田まやさんと協働します。古園さんと福田さんは、2018年度に『ふるさとの文化と景観を守る会』のWebサイト改修のプロジェクト(詳細はこちら http://creativeoita.jp/column/yabakei/)でも協働経験がありました。すでに信頼関係があり、相談者と同じ中津市耶馬渓在住の福田さんであれば、今回の相談内容に対しても、寄り添いながらもさまざまな視点からのアドバイスを期待できると考えました。

 

福田まやさんのインタビューはこちら http://creativeoita.jp/database/fukuda

 

古園さん(左から2番目)と福田さん(右)の打ち合わせのようす

 

福田さんは、2018年度に耶馬渓地域の問題点や魅力について古園さんと協議した内容を踏まえ、地域企業としての立ち位置などを確認しながらWebサイトのリニューアルの方向性について考えます。

Webサイトは、『レストラン洞門』と『甘味処 禅海茶屋』の2つを開設し、それぞれの施設ごとに特徴や情報をまとめました。初めに着手したのは、情報の整理でした。「見ている方に伝えたいことがしっかりと伝わること、求められている情報は何なのかを意識しました」と福田さんは言います。

「今までは全てを伝えようとすると情報量が増え、必要な情報を探しにくくなっていました。そこで、全体を一新し、ここにしかない景色やサービスだけをまとめました。その分、イラストや動きで旅の楽しさが伝わるように工夫しています。今回同時におこなった多言語化でも有効で、整理された情報やイラストだと、外国の方にも端的に伝えることができます」と福田さんは言います。

 

料理の写真などは自社で撮影したものが中心でしたが、今回は改めて料理の撮影が得意なカメラマンに依頼し、おいしさが伝わる写真に差し替えたそうです。また、全体の文章は、耶馬渓地域在住のライターが協力し、地域に住むからこそわかる視点で魅力を伝えています。

 

「蓄積された情報を削るのは大きな方向転換だったのですが、その提案に対して、古園さんはじめ耶馬渓観光開発のみなさまがご決断くださり、最後まで共通の方向を目指して協働することができました。これからターゲットとする個人客が、訪れたくなるようなサイトができました」と福田さんは説明します。

 

写真やイラストで商品の魅力を伝える『レストハウス洞門』のWebサイト

 

『甘味処 禅海茶屋』のWebサイト

 

古園さんは今回の協働について次のように振り返ります。

「制作にあたって福田さんと協議したことで、施設として今すべきことや、将来的にどうしていくかを考える機会になりました。しかし、Webサイトの完成が結果ではありません。これからWebサイトを活用して、常に生きた情報を提供していきたいですね」。

 

今回の事例では、昨年度に取組実績のある企業とクリエイターが再び協働しました。すでにお互いの理解や信頼があったからこそ、福田さんは企業の課題をともに解決していくために、踏み込んだ提案ができたのだと感じました。

『クリエイティブ相談室』では、今後もこのように企業とクリエイティブ人材が長期的に協働していける環境づくりに尽力していきたいと思います。

 

 

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『レストハウス洞門』 https://doumon.com/

『禅海茶屋』 https://zenkaichaya.com/

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