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CREATIVE PLATFORM OITA

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おしらせ

2019.03.25

『CREATIVE PLATFORM CAFÉ vol.12』開催レポート

2月22日、iichiko総合文化センター iichikoアトリウムプラザにて、株式会社 TSDO 代表でグラフィックデザイナーの佐藤 卓さんをお招きして、「デザインの役割 価値とは何か」をテーマに『CREATIVE PLATFORM CAFÉ』を開催しました。

 

コンビニやスーパーで毎日のように目にする『ロッテ キシリトールガム』『明治おいしい牛乳』などの商品デザインや、NHK教育テレビ『デザインあ』の総合指導を務めるなど、多岐にわたってご活躍されている佐藤 卓さんに、デザインの役割やデザインとどう向かい合うべきなのか、これまで携わった具体的な事例を交えてお話を伺いました。

 

佐藤さんは「デザイン」という言葉が間違った認識のまま世の中に氾濫している状況に問題意識を持っていると言います。
「未だに“デザイン家電”や“デザイナーズマンション”という言葉がメディアで飛び交っていますよね。“デザイン家電”と言われているもの以外はデザインがされていないのでしょうか? 私たちの身の回りでデザインが施されていないものは何1つないと思います。今座っている椅子もデザインですし、目に見えているもの全部誰かがデザインしているものなんです」と語ります。
佐藤さんが総合指導として関わっているテレビ番組『デザインあ』は、幼少期から「デザイン」について学ぶ必要があるという問題意識から始めたそうです。

 

次に、佐藤さんが手がけた事例の1つとして、『明治おいしい牛乳』についてご紹介いただきました。
『明治おいしい牛乳』のパッケージデザインは、クライアントとの話し合いの中でだんだん絞り込まれていったそうです。
新しい製法で、搾りたての牛乳の味をそのまま届けることができるという商品の特徴を表現するために、デザインも「そのまま」であること、つまり、まるで人の手が加わっていないかのように見えるデザインにこだわったといいます。
「牛乳がそもそも持っている価値を世の中の多くの人とお繋ぎするために、デザインがどうあるべきか考えました。価値は付け足すものではありません。デザインの役割とは、商品の本来の価値を見つけて引き出して、世の中とお繋ぎすることなんです」と述べました。

 

 

エスビー食品の『スパイス&ハーブ シリーズ』の事例もご紹介いただきました。
他社の商品とは異なる個性的な形のボトルは、売り場に並んだときに遠くから見ても一目でわかるようデザインされました。さらに近くで見ると、ラベルに記載してある情報など細かい部分も見えてきます。佐藤さんはこのパッケージデザインを例に、商品との距離によって受け取る情報が変わるということを説明しました。
「パッケージデザインって面白いんですよ。物自体は何も変わらないんですけど、人との距離によって関係性が変わるんです。こういうことを計算して、情報を整理整頓することがパッケージデザインですよね」

 

 

最後に、「価値は当たり前の中に潜んでいます。それを見出してお繋ぎすることがデザインの仕事です」と佐藤さんは改めて伝えました。
「クライアントのこだわりやものづくりの現場を知ると、それを世の中の人たちにどうやったら伝えられるだろうかということを考えたくなるんですよね。私の場合はデザインがしたいからしているのではなくて、伝えたいことを伝えるためのツールとして、デザインの技術が生きているんです」と、ご自身のデザインについての考えを述べました。
会場では熱心にメモを取りながら佐藤さんの話に耳を傾ける参加者の姿が多く見られました。定員を超えるたくさんの来場者をお迎えし、『CREATIVE PLATFORM CAFÉ vol.12』は大盛況のうちに閉会となりました。