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CREATIVE PLATFORM OITA

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おしらせ

県内IT企業でもトップクラスの技術・実績を持つイジゲン 株式会社。2013年に無料ポイントアプリケーション『AIRPO(以下 : エアポ)』を開発し、大分市内での回遊性を高めたことで『第12回ビジネスプラングランプリ』最優秀賞を受賞しました。今回はイジゲン株式会社の事務所を訪問し、代表取締役の鶴岡英明さんに『エアポ』開発当時のお話や今後の展望などをお聞きしました。

 

インタビュアー:CREATIVE PLATFORM OITA 編集長 山出


 

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イジゲン 株式会社 代表取締役の鶴岡英明さん(画像右)

 

山出:イジゲンが開発した『エアポ』は、スマートフォンを使った地域密着型のポイントサービスとして、発表当時とても話題になったことを覚えています。会社の設立から日の浅いリリースでしたが、どういう経緯で開発されたのでしょうか。

 

鶴岡:僕はもともとIT企業の役員をしていたのですが、そのころに知り合ったイベントの企画制作会社の役員と意気投合し、「バーチャルとイベントのリアルさが組み合わされば、地方らしい新しいものができるのではないか」という発想が生まれたんです。それを実現するために集まった仲間4人で、2013年にイジゲン 株式会社を設立しました。

 

山出:そのあとすぐに『エアポ』の開発が始まったんですか?

 

鶴岡:そうですね。設立してすぐ、『Apple』が位置情報を検出する『iBeacon』をリリースしたので、これを活用してリアル(現実)をITで動かせるサービスを作ってみよう、ということで完成したものが『エアポ』です。

僕は大分に帰ってくる前は8年間東京にいたのですが、上京する前と帰ってきた後では、大分市内での回遊人口が激減していることを感じていました。こういった事情もあり、ITを使って回遊性を取り戻したいと思いました。

 

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山出:クライアントからの依頼ではなく、ITで回遊性を取り戻したいという思いから開発されたものだったんですね。具体的にどういう機能なのでしょうか。

 

鶴岡:スマートフォンに専用のアプリをインストールして、 Bluetoothを発する小さな機械を設置した店舗に行くと、来店ポイントが溜まるシステムです。機械は電池式で2〜3年動くので、設置のコストはほぼかかりません。大分市を中心に、飲食店や商業施設に置かせていただいています。

 

山出:買い物をしなくても、お店に行くだけでポイントが溜まるんですか?

 

鶴岡:はい。一般的なポイントサービスは顧客の囲い込みを目的にしているので、店舗によって集め方や用途が異なりますが、『エアポ』の目的は回遊性を高めることです。そこでポイントを共通にしました。特典の内容や交換ポイント数はお店ごとに設定できるので、交換ポイント数を低くすればお客さんは店舗に行きやすくなりますし、高くすれば商品がプレミアム化します。

 

山出:イジゲンへはどのように利益がでるのでしょうか。

 

鶴岡:お客さんを誘導するためのサービスとして、店舗から月額料金(現在バージョンアップ準備期間のため既存顧客は無料)をいただいています。また、このシステムを使えば来店者の情報を蓄積することが可能なので、店舗マーケティングの情報として参考にすることも可能です。

 

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『エアポ』の開発は大分市内での回遊性を高めたことも評価され、『第12回ビジネスプラングランプリ』最優秀賞を受賞した

 

山出:アプリはどのくらいの人が利用しているんですか?

 

鶴岡:3万人ほどです。加盟店は大分市内が中心ですから、利用者も市内の方が主だと思います。加盟店は約700店でしょうか。ちなみに臼杵市の石仏へ行ってもポイントが貯まります。

 

山出:浸透していますね。『エアポ』以外にはどんな事業を行っていますか?

 

鶴岡:システム開発を中心に行いながら、最近では法人を対象に、クラウドを活用してサーバーのコストカットを行なっています。たとえば、これまでサーバー利用に月額200万円かかっていたとして、僕たちが入ることで100万円分削減できたら、その何割かを報酬としていただいています。クライアントは東京、大阪、福岡が多いです。

また、僕たちは自社サービスの開発や運営も行っているので、コンサルタントのようにクライアントから新規プロジェクトの立ち上げの相談に乗ることも多いです。0から1を生み出せるのが強みだと思っています。

 

山出:最近ではどういったシステムを開発していますか?

 

鶴岡:顧客管理システムですね。あとは、クラウドへのサーバー移行の仕事も多いです。

 

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山出:そういった専門技術を持つイジゲンとしては、今後大分県内でどういうことが起これば活動をますます加速させられると思いますか?

 

鶴岡:いちばん求めているのは、文化かなぁ。

 

山出:この町に住むとワクワクしてくる、というような文化?

 

鶴岡:そうですね。

 

山出:起業するときは、拠点を置く土地からも会社の企業精神や組織の文化が定まってきますよね。ラフでオープンで多様なことが同時に起こっていく、そんな面白いことが大分で巻き起こっていけば良いですね。

 

鶴岡:そうですね。現状のままで満足せずに、刺激を作り出す人を応援できるような場所であってほしいし、僕たちもそうありたいと思います。僕たちは今、成長曲線でいうとちょうどひと山を越えて過渡期にいます。今後も僕たちが刺激を生み出すことによって、刺激の連鎖が生まれる街になればいいなと思っています。

 

山出:イジゲンは、今後どういうことを目指すのでしょうか。展望があれば教えてください。

 

鶴岡:今、あらゆるモノが端末となりインターネットと繋がろうとしていますが、それらIoTやビッグデータを始めとする最新の技術を活用し、地域の課題を解決していきたいと思っています。それこそが、イジゲンが地方にある存在意義だと思っています。

 

山出:最近では農業の分野や仕事の効率化などにもIoTが使用されていますよね。

 

鶴岡:人間が本来やらなくていいことは機械に行わせ、人間がやらなければならないことは人間が行う。そのための時間を作ることがITの仕事です。人間がやらなければならないこととは、コミュニケーション。たとえば観光業では、ホテルの予約作業などの事務はAIに任せ、そのぶん人の手によるきめ細やかなホスピタリティに時間を使うようになってほしいですね。どんなにAIが発達したとしても、人と人とが関わることこそが、価値の創出へと向かっていく方法なのだと思います。

 

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イジゲン 株式会社

2013年11月設立。『iBeacon』を活用したポイントアプリケーション『AIRPO』の開発をはじめ、自社システムの企画・開発・運営、クラウドMPS事業、受託開発サービスなど多岐に渡る。

 

鶴岡英明

イジゲン 株式会社 代表取締役

1983年大分市生まれ。

大分大学工学部中退後、東京でSIerやITベンチャー、フリーランスを経験。

2011年の東日本大震災のあとに株式会社 アラタナ 福岡支社(アラタナ研究所)に参画。

その後、ITベンチャーの株式会社 モアモストの取締役として大分に戻る。

2013年11月にイジゲン 株式会社を創業。

2017年より学校法人 田北学園 理事、『Oita Creative Academy』を運営するNPO法人 おおいたWEBクリエイティブボックス 理事。

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