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CREATIVE PLATFORM OITA

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おしらせ

2017.07.20

神鳥兼孝さん (クリエイティブディレクター/デザイナー)

今回は、デザイン事務所 『株式会社 GREEN CIRCLE』の神鳥兼孝さんをご紹介します。

神鳥さんは企業のTVコマーシャルやチラシ・ポスターの企画・制作など、あらゆるメディアを使った広報戦略を手がけています。

住宅地の一角にある神鳥さんのオフィスにお伺いし、神鳥さんが手がけた県内企業のコマーシャルが、どのような思いのもとに制作されたのかをご紹介いただきました。

 

聞き手:CREATIVE PLATFORM OITA スタッフ(CPO)

 


 

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『株式会社 GREEN CIRCLE』オフィスにて

 

CPO:神鳥さんは東京藝大の美術学部を卒業後、海外留学を経て広告会社に就職されたんですね。

 

神鳥:はい。大学卒業後にアメリカへ留学した後、東京で大手企業のTVコマーシャルを手がける会社のプランナー兼ディレクターとして就職しました。そこでは化粧品や自動車などのコマーシャルに携わっていました。

父の病を機に故郷の大分県に帰り、テレビ番組を主とする広告代理店で2年半働いた後、独立して『株式会社 GREEN CIRCULE』を立ち上げました。

 

CPO:同じ映像制作でも、TVコマーシャルとテレビ番組では全く手法が違うのでしょうか?

 

神鳥:同じように見えますが、演出については全く手法が異なります。

テレビ番組の食レポでは、口にした途端「おいしい!」とコメントしたりしますが、たとえば炭酸飲料のTVコマーシャルでは、コップに注がれる「シュワーッ」という音や、「ツツーッ」と流れる雫を見せて清涼感を演出することでおいしさを表現します。つまり、コマーシャルは制作側が「おいしいよ」と直接言うのではなく、画面から伝えるイメージから共感を生み、視聴者に「おいしそうだな」と思わせるんです。

 

CPO: 独立後は広報戦略からデザインまで多岐に渡る仕事を手がけていますが、具体的な事例をご紹介いただけますか?

 

神鳥:独立後は会社ロゴの提案やグラフィックデザイン、Webデザインを行うことも増えました。

コマーシャルって、お客さんにその商品を購入したいと思わせるための仕掛けなんです。ラジオやテレビや新聞じゃなくても、その仕組みを作ることができればコマーシャルだと思うので、僕は必要に応じてTVコマーシャル以外の広報戦略を提案することもあります。

極端な例で言うと、ある和菓子店から「TVコマーシャルを作りたい」と依頼されましたが、僕は折り紙にお店のロゴマークを印刷して、お客さんに配りましょう」と提案しました。和菓子と一緒にお持ち帰りいただいた折り紙でお孫さんが遊ぶかもしれないし、その折り紙が無くなってしまったらお孫さんが「またあの和菓子屋さんに行きたい」と言うかもしれない。これも1つのコマーシャルのあり方だと思っています。

TVコマーシャルって、制作や放映にとてもお金がかかるんです。その金額をペイするためには、相当な量の和菓子を販売しなければならない。だからいきなりTVコマーシャルを打つのではなく、一度来たお客様がまた来たくなる仕組みを作ることが先なんじゃないかって考えています。

 

CPO:依頼されたとおりに作るのではなく、お話を聞くなかで、クライアントの業種業態にマッチした手法をご提案されているんですね。

 

神鳥:LPガスの販売を行う『ダイプロ』のTVコマーシャルは、シリーズを通して企画・制作をしています。テレビでコマーシャルを見た人が家族に「うちってダイプロなの?」って聞いてもらえる仕組みを作りたいと思い、『ウチってダイプロ?』というコピーを作りました。

 

 

神鳥:グラフィックデザインの例では、『大分ケーブルテレコム(現:J:COM)』から『WiMAX』という無線ネットワークシステムがリリースされたとき、元旦の新聞広告をご依頼いただきました。僕は常々、商品のためのコマーシャルではなく、消費者のためのコマーシャルを作るべきだと考えています。「この商品を好きになって!」と押し付けられても好きにはならないと思いますが、みんなが笑顔になり勇気づけられるようなコマーシャルであれば、商品を好きになる可能性は十分にあると思うんです。

このときは、お正月に誰もが「今年も良い年になりますように」と願うのではないだろうかと考え、『今年の大分はいい年になる』という希望に満ちたデザインにしました。無線で自由に動き回れるイメージを表現し、お正月らしく赤と白を基調にしたデザインは好評だったようで、そのあとも春編・夏編・秋編と作らせてもらいました。

 

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CPO:神鳥さんのアイデアは、どのように生み出されているのでしょうか?

 

神鳥:アイデア自体は日常の経験から生み出されているのかもしれませんが、クライアントとの対話を通じ、クライアントが求めているものを明確にすることが大事だと思っています。僕はクライアントの欲求に対する解決策を考えることが好きだし、向いていると思っています。クライアントやユーザーを「喜ばせたい、驚かせたい」と好きな人へのプレゼントを探して街を歩くような意識で仕事をしています。

 

CPO:人を笑顔にするために表現しているんですね。

 

 

六郷満山1300年祭_usa

他にも『アキ工作社』のプロモーション映像や『2018年 六郷満山1300年祭』の広報デザインなど幅広く手がけている

 

CPO:今後取り組んでみたいことや、今後の展望はありますか?

 

神鳥:誰かの役に立てるのであれば、なんでも挑戦したいと思っています。「売れたから次は広告でも作ろうか」と考える企業は多いのですが、それぞれの状況にマッチした広告のあり方を考えることができますので、「この商品を買って頂くために、広く伝えたい」という強い思いを持ってぜひ僕たちを使ってほしいと思っています。

 

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神鳥兼孝

クリエイティブディレクター/デザイナー

1990年東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻卒業後、渡米

1993年THE ART STUDENT LEAGUE of NEW YORK 終業

1994年(株)21INCORPORATION入社。プランナー・ディレクターとしてトヨタ、ホンダ、資生堂、マクドナルド等の広告を手がける

2006年(株)元気なエンターテイメント入社。プロデューサー・ディレクターとして活動

2009年GREEN CIRCLE設立。TV-CMだけでなく、あらゆるメディアを使い広告戦略をデザインする

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