MENU

CREATIVE PLATFORM OITA

supported by BEPPU PROJECT

おしらせ

2017.08.03

九州アートディレクターズクラブ

九州アートディレクターズクラブは、九州7県の多業種のクリエイターから成るネットワーク組織です。クリエイターどうしの人脈づくりや自己啓発、意識の向上を目指し、メンバーどうしが互いに刺激し合える機会を創り、地域に根ざしたビジネスの新たなコミュニケーションモデルを実践していく場づくりを目的に活動しています。今回は、同組織の会長を務める、アートディレクターの梶原道生さんにお話を伺いました。

 

聞き手:CREATIVE PLATFORM OITA (CPO)


 

CPO:先日の梶原さんへのインタビューの中で、「作り手と使い手の関係性を近くすること」「作り手の思いや商品の背景にあるストーリーを見える化すること」がクリエイティブ人材の役割であり、また、そのために全体の方向性を示すディレクターという存在が重要であるというお話を伺いました。

今回は、梶原さんがこの4月から代表に就任された、九州アートディレクターズクラブ(以下、九州ADC)についてのお話をお伺いしたいと思います。まず、九州ADCとはどういう組織なのでしょうか?

 

梶原:広告分野のアートディレクターを中心に、グラフィックデザイナー、コピーライター、Webデザイナーなどが所属しています。さらに、カメラマンやインテリアデザイナーなど、メンバーの職種も少しずつ広がり、現在100名ほどの会員がいます。これまでは広告代理店の方が代表を務められていましたが、今年からアートディレクターである僕が代表になったことで、今後は中小企業にスポットを当てる活動が増えていくと思います。中小企業からの相談に、これまで以上にお応えしていきたいですね。

 

 

九州ADC代表交代記念トークイベントのようす

 

CPO:それは団体として大きな変化ですね。具体的には、企業は九州ADCにどんなふうに相談すればいいのでしょうか?

 

梶原:「ポスターを作りたい」「チラシを作りたい」「Webサイトを作りたい」というような具体的な発注だけではなく、「こんな人を探している」「クリエイターと何か一緒にやってみたい」というような、より漠然としたことから相談していただいて構いません。

 

CPO:大分県在住の会員はどのくらいいらっしゃいますか?

 

梶原:現在、5名の方々が所属なさっています。まだまだ増えてほしいですね。九州ADCの繋がりがきっかけで、九州内他県のデザイナーさんとの協業が実現することもあります。そういうふうに、100人の会員が100人と協業して営業すれば、1万通りもの広がりがあります。そのような連携が重要だと思っています。

 

九州アートディレクターズクラブ Webサイトより

 

CPO:九州ADCはジャンルの垣根がなく、九州を拠点に活動しているクリエイターであれば入れる組織ということでしょうか?

 

梶原:はい。そういう意味では、入りやすい組織だと思います。と同時に、ちゃんと戦略を考えられるディレクターの集まりでありたいと思っています。

 

CPO:会員は、デザイナーなど職業としての個々の技術も持ちながら、方向性や戦略を考えるなど、ディレクションもできるということですね。

 

梶原:そのとおりです。

 

CPO:仕事を依頼する場合の予算についてもお伺いします。たとえばチラシのデザインであれば、だいたいの相場が企業側もイメージできると思いますが、ディレクションを依頼した場合、どこにどれくらいの費用が発生するのかということを企業は知りたいと思うんです。

 

梶原:たしかに、積み上げ式で考えると捉えにくいでしょうね。たとえば、発注に至る前に、複数のディレクターと面接するというのはどうでしょう。その中から1人を選んで契約し、月に1回の訪問で数万円、というようなベースとなる報酬を決めて、ヒアリングやリサーチを重ねていく。その中で現状の課題と具体的にこれから取り組むことを明確にして進めていく。そのときに個別のプロジェクトの見積もりが出る。そういうやり方で最低1年、できれば2~3年継続する、というようなやり方がいいのではと思います。

もしくは、クライアントとクリエイターの間を調整するマッチングディレクターみたいな人がプロジェクトに入ると、成功する確率が大きいと思います。最初はマッチングディレクターが間に入り、プロジェクトがうまく回り出したらその人はすっといなくなるというのが良いのではと思います。

 

CPO:ある程度の信頼関係が生まれ、プロジェクトが自走しはじめた頃にマッチングディレクターががいなくなるというのは理想ですね。

 

 

 

梶原:企業とクリエイターの間で課題を共有し、イメージや意識のズレをいかになくすか。そのためにマッチングディレクターの存在が重要です。そういう人材がCREATIVE PLATFORM OITAの仕組みの中でも増えていくといいですよね。

医者にたとえるとわかりやすいと思います。医者が診断や処置を繰り返していくうちに、その人の主治医になっていく。そういう主治医のような人が見つかることが、企業にとっては幸せだと思います。ただ、1人ではなかなか難しいので、誰かもうひとり、セカンドオピニオンを言ってくれる人が別にいるというふうになればより良いですね。

 

CPO:セカンドオピニオンですか。それはとても重要かもしれないですね。

 

梶原:理想は、九州ADCが、九州のアートディレクター総合病院みたいになっていくことだと思います。そのためにはちゃんと診断できる人を育てなきゃいけないと思っています。

 

CPO:それは九州全体の課題ですね。九州ADCさんのこれからの活動がますます楽しみです。

 

_______________

九州アートディレクターズクラブ

2011年設立。

九州在住のクリエイティブディレクター、グラフィックデザイナー、コピーライター、フォトグラファー、Webデザイナーなど広告・出版・映像・デジタル関連などの分野でコミュニケーションを生業にしている会員が所属。『K-ADC AWARD』や『RESCUE Tシャツ』のほか、クリエイターの交流会などを開催している。

 

梶原道生

カジワラブランディング株式会社 代表取締役

大分県日田市生まれ。九州デザイナー学院、アンテナグラフィックアーツ、仲畑広告制作所、広告研究所を経て独立。カジグラ設立。現在は、カジワラブランディングと建築、WebチームのシェアオフィスY-SHAREを運営。企業やショップ、商品のリ・ブランディングを手がける。クライアントとの対話を重視し、作り手と使い手の関係性を近くするデザインを開発。九州ADCの代表になり九州のクリエイターの信用向上を目的に行動している。

_______________