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CREATIVE PLATFORM OITA

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おしらせ

今回は、日本で唯一のグラフィックデザイナーの全国組織、JAGDA(ジャグダ) の大分地区(JAGDA OITA) の代表を12年間務めてきた数野美子さんにインタビューしました。JAGDAは展覧会やシンポジウムの開催、デザイン教育などの活動を通じ、日本のグラフィックデザインの発展に寄与しています。その目的や企業との連携のあり方などをお伺いしました。

 

聞き手:CREATIVE PLATFORM OITA(CPO)

取材日:2017年12月8日


 

CPO:JAGDA OITAとは、どういう団体なのでしょうか?

 

数野:JAGDAこと、公益社団法人 日本グラフィックデザイナー協会は、3,000名以上の会員を擁する、日本で唯一のグラフィックデザイナーの全国組織です。JAGDA OITAというのは、その大分県支部のようなものです。大分地区には正会員が14名、サークルメンバーが4名、合計18名が所属しています。

 

CPO:JAGDAの設立趣旨や目的を教えてください。

 

数野:JAGDAは1978年の設立以来、日本のグラフィックデザインの発展とコミュニケーション環境の質的向上に寄与することを目的に活動してきました。

21世紀に入り、社会の様相は大きな変化を遂げました。その変化に伴い、問題解決の手段も多様化しています。その1つにヴィジュアル・コミュニケーションがあり、大きな期待が寄せられていると感じています。

 

CPO:デザイナーの社会における役割も大きく変わったのではないでしょうか?

 

数野:そうですね。元来、グラフィックデザイナーには社会のニーズを探り、必要なものを形にする力が必要です。これはまさに「時代を読む能力」です。この職能がいま、印刷というメディアを超え、幅広く社会で活躍しています。 全国の町づくりや地域活性化事業にグラフィックデザイナーが参加することは、もはやめずらしいことではなくなり、工業デザインや建築の分野にも、グラフィックの感性が活かされています。

また「ヴィジュアル」という共通言語を通し、日本のグラフィックデザインは国境を超えて世界に進出しています。グラフィックデザインの可能性は未知数であり、これからもますます広がると信じています。

 

JAGDA OITA Webサイト

 

CPO:JAGDAに入会すると、どんなことができるようになるのでしょうか?

 

数野:JAGDAは、不況下でも会員数が伸び続けた日本で一番大きなデザイン団体なんです。JAGDAは全国に地区組織を持っています。全国のデザイナーやデザインに従事する方々とのネットワークが作れるというのは大きいですね。また、特徴的なのは福利厚生制度があることです。フリーランスの会員は文芸美術国民健康保険に任意で加入することができるんです。

 

CPO:それはフリーで活動するデザイナーにはありがたい制度ですね。

 

数野:そうですね。健康保険だけではなく、怪我や病気で仕事ができなくなった期間の収入を補償する所得補償保険などもあるんですよ。JAGDAの年会費は3万6千円と決して安くはありませんが、得られるものも大きいと思っています。

 

CPO:たとえば、企業が直接JAGDA OITAに相談することもできるんでしょうか?

 

数野:はい。JAGDAの入会には実務経験の審査がありますので、名実ともに信頼の置けるデザイナーが多数登録しています。そのなかから、JAGDA OITAが窓口になってマッチングする業務も担っています。

地方の産品って、付加価値をつけたり新しいマーケットに挑戦したりしなければ、買い叩かれてしまうことも少なくありません。だから、こういう地域の産業を正当な価値で市場に出すためにも、こういったマッチングを促進していきたいと考えています。

 

JAGDA OITA ワンデイスクールの様子

 

CPO:JAGDA OITAのようにマッチングを促進する繋ぎ手の存在は、事業にどう影響するとお考えでしょうか?

 

数野:デザイナーの強みは整理する力です。課題を抱えていらっしゃる方は混乱しているケースが非常に多いです。それを整理して繋ぐことができるのが窓口としてのJAGDA OITAの役割だと思っています。

私が若手だった頃は、どんなにデザインの価値を唱えても、理解してくれる人はいませんでしたが、最近少しずつ意識が変わりつつあると感じています。だから、今後は企業にもデザインの価値や可能性をもっと知っていただき、活用してもらいたいと思っています。

 

CPO:今後の展望についてお聞かせください。

 

数野:JAGDA OITAは、グラフィックデザインという言葉の領域を広げながら、今後も進化し続けていきます。大分県の発展と文化の継承のために、ぜひJAGDA OITAの会員の持つ「デザインの力」をお役立ていただきたいと願っています。

 

 

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JAGDA(公益社団法人 日本グラフィックデザイナー協会)

3,000名以上の会員を擁する、日本で唯一のグラフィックデザイナーの全国組織。展覧会やシンポジウムの開催、デザイン教育、グラフィックデザインの創作環境を保全し向上させる活動などを通じ、日本のグラフィックデザインの発展に大きく寄与する。

 

数野美子

JAGDA 大分地区代表、デザインCASTER 代表、アートディレクター・グラフィックデザイナー

武蔵野美術大学卒業。印刷デザイン、商品パッケージデザイン、編集デザイン、商品ブランディング等をアートディレクター、グラフィックデザイナーとして携わる。

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