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INTERVIEW

Interview

2017.03.24

東京をいかに利用するか

D&DEPARTMENT PROJECT代表取締役会長 ナガオカケンメイ

ナガオカケンメイ
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これからのデザインは、時間や豊かさをどう作っていくのかということだと思います

 


 

山出:ナガオカさんは、広義でのデザインをどのように言語化されますか?

 

ナガオカ:デザインとは豊かな暮らしをするための手段の1つだと思っています。
デザインは形があるものや消費されるものだけではありません。時間や仕事や働き方など、さまざまな領域でデザインは活用できます。奇抜で使いづらいものがデザインだという時代は終わりました。これからのデザインは、時間や豊かさをどう作っていくのかということだと思います。
自分自身の身の丈にあったものを選んだり、自分にとってちょうどいい状態を作っていくのが豊かな暮らしのためのデザインなんだと思います。

 

山出:いかに生きていくかということを考える仕組みや、心地よさを視覚化するみたいなことなんでしょうね。

『D&DEPARTMENT』はいま、全国に何店舗あるんですか?

 

ナガオカ:『D&DEPARTMENT』が11店舗、コムデギャルソンと一緒にやっている『GOOD DESIGN SHOP』が海外含めて4店舗、渋谷ヒカリエの『d47 MUSEUM』がある『d47』などもあわせて、全部で16店舗かな。

 

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画像提供元:D&DEPARTMENT PROJECT

 

山出:『D&DEPARTMENT』は、47都道府県に出店することを目指していると聞きましたが、フランチャイズ形式なんですか?

 

ナガオカ:はい。フランチャイズって、普通は短期間の研修でビジネスモデルをレクチャーしますよね。でも、僕らにとって重要なのはビジネスモデルではなく、どうやってその地域をより良くしていくかということです。そのための手段として、物販や飲食をやっているんですよ。

 

山出:ということは、パートナーが理念に共感しているということが重要ですね。

 

ナガオカ:そうですね。『D&DEPARTMENT』が11店舗も展開できたのは、時代性もあったと思います。もちろん、店舗を経営していかなければならないのでオーナーには経営感覚も必要ですけどね。
『D&DEPARTMENT』は飲食スペースをショップと併設させるのが条件ではあるのですが、その土地の個性と向き合えるやり方であれば、店舗の広さは問いません。たとえば小さな店舗でも、その空間だからこそできる関係性の築き方ができればいいと思っています。
東京に広報担当がいますから、地方の店舗でも全国メディアに露出しやすいですしね。これからは地方が東京をいかに利用するかだと思っています。

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編集長雑感

『D&DEPARTMENT』の関連店舗は、国内外16カ所を拠点に展開されています。このように広がった理由を、ナガオカさんは「時代性」と言います。
東京のモデルが各地に運び込まれ、どこに行っても同じサービスが受けられることが豊かさではなく、その土地ならではの手法や関係性があってこそ、豊かさを実感することができるのだと思います。その需要を多くの人が感じ取ったからこそ、『D&DEPARTMENT』は展開して行ったのでしょう。
東京をお手本にするのではなく、その土地の個性をいかに輝かせるか。そこには、本質的な価値を見極めるデザイナーとしての目利きが重要です。『D&DEPARTMENT』の活動の広がったもう1つの大きな要因は、やはりナガオカさんの目利きの力に対する共感だと思います。

Profile

ナガオカケンメイ

Kenmei Nagaoka

D&DEPARTMENT PROJECT代表取締役会長

デザイン活動家。1965年北海道室蘭生まれ。1990年、日本デザインセンター入社。原デザイン研究所設立に参加。2000年、東京世田谷に、ロングライフデザインをテーマとしたストア『D&DEPARTMENT』を開始。2002年より『60VISION』(ロクマルビジョン)を発案し、60年代の廃番商品をリ・ブランディングするプロジェクトを進行中。2003年度グッドデザイン賞川崎和男審査委員長特別賞を受賞。日本のデザインを正しく購入できるストアインフラをイメージした『NIPPON PROJECT』を47都道府県に展開中。2009年より旅行文化誌『d design travel』を刊行。日本初の47都道府県をテーマとしたデザインミュージアム『d47 MUSEUM』館長。
2013年毎日デザイン賞受賞。武蔵野美術大学客員教授。京都造形芸術大学教授。

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